ほぼ週刊 我が家映画祭

ほぼ週刊で映画祭を開催中。その日の『我が家映画祭』で選ばれた映画を鑑賞し、ウォッチメンとして報告します。

「ショーシャンクの空に」を観た

 

 

先日、

久々に見返した「ショーシャンクの空に

私にとってのオールタイムベスト

 

数回見ているのでストーリーはほぼ覚えていましたが、

この作品のどこにそこまで魅了されていたのかは忘れていました。

 

(なんで、こんなに点数高くしたんだっけな・・・?観た当時の自分が、定番の感動モノに騙されたんじゃあ?)って自分のFilmarkのスコアを観て思ってました。

 

 

「なんとなく感動して泣いた記憶」だけが残っていたのですが、

改めて見返して思い出しました。

 

ショーシャンクは「1人の男の数十年にもわたる人生の物語」で、

そして「私自身の物語」なんだってことを。

 

そして、この映画を見ると、心が軽くなります。

だから人生の一本なんだ。

 

 

以下、ネタバレあり

 

 

ショーシャンクの空に」の主人公は私。

そしてあなたでもあります。

 

理不尽な理由で、選択権もなく、人生で突然牢屋に入れられることを余儀なくされる。

これなんて、人生突然に社会に放り込まれて、生きるために人生の半分以上を使って働く事を余儀なくされることとほぼ同義なんですよ。

 

皆が、みんな、自分の牢屋の中に入る。

 

どうにかして心の牢屋、社会の牢屋から出ようと試みる。

でも、方法・策でどうあがいても、なかなか牢屋からでることはできない。

 

お金がいくらあっても、生活が豊かになっても満たされない。

ものがいくらあっても、楽しいイベントがあっても、一過性のもので一時的に楽しい気持ちになるだけ。一瞬「天にも上る気持ちになる」だけです。

実生活に戻って、淋しくむなしい気持ちに戻ることになる。

 

いくら働いても、何かのローンを背負い、一生働くことになる。

 

 

じゃあどうすれば、牢屋からでられるのか。

 

 

この作品の主人公「アンディ」が私達にそれを教えてくれるのがこの作品です。

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物理的にアンディが脱獄するのは、表紙になってるこのシーンで、実に感動的なシーン

 

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ですが、本質的にアンディが牢屋から脱出したのは別のシーンだと私は思っています。

 

それは、アンディが、なんどもなんども挑戦をして、ついに刑務所内の図書館運営に予算を確保し、その中のレコード1枚を刑務所内全域に伝わるスピーカーで再生するシーン。

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所長と刑務官が止めに行っても、ドアを施錠し、にんまり。ボリュームをあげます。

最終的にドアを破壊して、アンディは取り押さえられ、それまでの信頼も失いながら、懲罰房に入れられます。

 

でも、このシーンこそが、アンディが本質的に「脱獄」したシーンだと思うんです。

 

「それが音楽の美しさだ!誰も忘れさせることなんか出来ない。」

 

「音楽は決して人から奪うことはできない」

 

アンディは、お金でも権力でも買えない「心の財(心の豊かさ)」を、「音楽」を通して、牢屋にいる全員に伝えようとした。

人生、長く生きていれば、お金やモノなんて簡単に失う。津波がくるかもしれない。地震も火事もある。

突然、無罪なのに無期懲役で刑務所にいれられることだってある。

人災か、運命のいたずらによって、人は簡単に何かを奪われ、失うことがある。

 

 

 

それでも、誰にも奪うことができないもの。それが「心の財」。

希望をもって、「今」を楽しもうと思う気持ち。そのために人生を選択する、選択権を自分が持っていることを自覚することの大切さ。

 

それがこのシーンで「音楽」という媒体を通して全面的に伝わってくるんです。

牢屋にいても、どこにいても、何も持っていなくても、人は頭の中で音楽を奏でる事ができる。それだけは誰にも奪えない。

絶望の中にいるアンディがそれを体現してくれたんです。

 

 

終身刑で30年以上刑務所にいるレッドが「決して希望なんて持つな。」とアンディに言います。

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レッドもまた、私たちと同じ。何度も何度も、牢屋からでようと試みて、希望を持ち、生きてきた。でも、方法・策ではどうあがいても無理だった。

希望のせいで、絶望した男なんです。

 

そんなレッドが、アンディを心配する。(このままではアンディが絶望し、死んでしまうのではないか。) 

 

アンディは答える。

 

「覚えてるね。希望はいいものだよ、たぶん最高のものだ。いいものは決して滅びない。」

 

 

 「単純な選択だ。必死に生きるか、必死に死ぬかだ」

 

この時点で、アンディが牢屋に入って20年。

尋常じゃない時間です。

 

しかし、このときアンディの心はすでに脱獄していた。

 

 

 

必死に生きる為の選択をアンディはしたんです。

それが、物理的な脱獄にもつながった。

 

「逃げる」ことを全力で、死にもの狂いでやり遂げたんです。

 

「逃げる」って簡単じゃない。めちゃくちゃに労力がいる。

それでも「生存する」以上に、「生きる」ために逃げる。それをこの映画では全世界に見せてくれた。

 

 

それは私達の人生にもつながります。

生きるために、いかにして選択するか。

 

車輪の下に組み込まれて、ベルトコンベアの一輪として回り続けるなかで、

どうやって自分の心を見つけるか。ポジティブな意味で逃げる戦いをするか。

 

どんな仕事も、社会を形成している尊いものだと思います。

大切なのは自分の心。

 

「今、ここ」で、心の音楽を鳴らすこと。

 

 

 

 

 

本当に凄い意味のある作品だと思います。社会を変えたんじゃないかなあ。

ネタバレのオンパレードでしたが、みなさんも是非、自分に重ねまくって、この作品を見返してみてくださいね。

 

 

 

以上、映画の感想でした。